これと逆に、結婚するにあたって、相手の女性の親から改姓を求められ、いったいどうしたらいいかと私のところへ相談に来た青年もあった。また、前の友人と同じような立場にある見知らぬ母親から、どうしたらいいかという相談の手紙をいただいたこともある。これは今の法律が、結婚する男女は、お互いにどちらかの姓を名乗らなければならないところからきている。一人息子と一人娘が結婚する場合、このうちどちらかが親からもらった姓を捨てなければならないわけだ。今の法律では、夫婦は親の戸籍から独立して、新たに自分の戸籍を作るわけであり、その名前も事務処理上の便宜を考えて、二つの中のどちらかを選ぶということなのだし、戸籍の筆頭者といっても別になんの権限や特権があるわけではない。にもかかわらず、これから結婚しようという男女、とくに男性のあいだで改姓することに対する抵抗感が強いのは、古い時代、とくに江戸時代以来の考え方や習慣がまだ国民の意識の中に根強く残っているからなのだろう。出会いのチャンスはここにあります。→が、そこから先は自分で頑張らなきゃならない。ここを読んでいるあなたなら大丈夫。今から二、三百年前の封建体制が確立されていた時代には、日本での経済の基本は米であり、それを生産する土地というものが最も大切な財産だった。しかし、ご承知のように日本は島国であって、土地の広さには限りがあるから、大名、農民を問わずこの土地の相続権というのが非常に大事だったわけだ。また、鎖国という外に向かって閉ざされた経済、政治体制の中で平和を維持しようとすれば、世襲制という制度が最も安全であり、便利だったため、法律でもこれを保護し奨励した。

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